歐吉桑、臺灣を行く

台湾について見たこと、聞いたこと

台湾映画「練習曲」

石田さんの本を読んでいて思い出したのが、「練習曲」という台湾映画だ。聴覚障害の青年が高雄を起点に台湾を自転車で一周するロードムービーだ。複雑なレイヤーがかかった台湾の歴史をうかがえる個人的にお気に入りの映画だ。ピュマ族の歌手・胡徳夫(民族名:キンボ)が夕暮れの海辺で歌っているエンディングは気に入っている。社会の歴史の前に個人の歴史の積み重ねがあるということを意識させる。

この映画はDVDで観ることが出来る。

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以下、CINEMA TOPOICS ONLINEより引用

2007年台湾映画興収 第1位

2007年アジア海洋映画祭イン幕張審査員特別賞 受賞

監督:脚本・撮影:チェン・ホァイエン

音楽:リー・シンイー

キャスト:イーストン・ドン(東明相)、Saya(張惠春)、ヤン・リーイン、ダールン、ウー・ニィエンジェン

  

「解説」

聴覚障害のある青年が自転車で巡る台湾一周旅行。美しい風景の連なりの中、青年は道中で出会う素朴でおおらかな人々の人生の断片に触れ、生きていることの美しさや辛さを垣間見る。

公開後、自転車で台湾一周する人々が続出したという大ヒット作品だ。映画は旅の2日目から始まり、最後に1日目が登場する。初日に意気軒昂に自転車を走らせる彼が出会った、木彫り像に込めたおじいさんの思いが、胸に沁みる。人生はこの旅のように起伏の繰り返しだが、出会った人たちを大切に、ふるさとの美しさを心にとどめようと、素直に思わせてくれる。

主演は美術デザイナーとしても活躍し、自身も聴覚障害をもつイーストン・ドン。優しい笑顔が実に魅力的で、本作以降は「ハチミツとクローバー」など俳優としても活躍中。監督は、『非情城市』などのホウ・シャオシェン作品の撮影監督として名高いチェン・ホァイエン。

この初長編監督作品で、彼は台湾への、そして人生への賛歌を、静かに奏でたのだ。

  

「ストーリー」

大学卒業を間近に控えた青年ミンは、高雄から自転車で台湾一周の旅に出る。時計と逆回りに東海岸を北上していく彼の前を、様々な人が現れては消えていく。元気いっぱいの撮影クルー、リトアニアから来た女性、「サヨンの鐘」を歌うタイヤル族のおばあさんたち、そして大切な祖父母との再会。多くの真心と太平洋からの風を受け止めながら、一週間の旅でミンは台湾を、その文化と歴史と現在を、再発見していく。