歐吉桑、臺灣を行く

台湾について見たこと、聞いたこと

台灣の東海岸の音を集めてみました

台灣の東海岸の音を集めてみました。

2010年に花蓮の七星潭で録音したのが最初で、これまで七星潭で録音をしていました。

今年は、太麻里,慢波海灘,崇德沙灘,七星潭,回瀾灣,嶺頂岬など、七星潭以外の場所でも録音をしてみました。それぞれに個性的な音がして楽しいです。

録音の状態は良くないかもしれませんが、特徴的な波の音(波が石を攫って行くときの音)を楽しめるかもしれません。

海浪聲サイトにSoundCloudでアップしている音源をまとめています。

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列車の時刻を調べてみる(交通部臺灣鐵路管理局)

スマホが人々の手元から離れないようになって、時刻表というものが検索するものになってしまったような気がする。その昔、時刻表を読みながら何時間でも楽しめる脳内旅行が出来た頃がウソのようだ。

最近は台北を素通りすることが多いので、もっぱら鉄道のお世話になることが長距離移動の基本だ。

なので、列車の時刻を検索するというのがひとつの行事となりつつある。

アプリもいろいろあるが、結局これで済ませている。

臺灣鐵路管理局-火車時刻查詢系統

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天気予報を調べてみる(交通部中央氣象局)

時に旅の途中、天気が気になって仕方なかったり、天気で旅の行方が左右されることがある。

晴か雨が降るか、そういうことで左右される些細な場合もあれば、颱風の影響で移動の自由が奪われることもある。

まっ、そういう時に不安を取り除くには(不安のどん底に突き落とされることもあるが)は天気予報を見るのが一番手っ取り早い。

スマホのアプリやニュースサイトやテレビで見るのもいいが、天気予報が出されるところで調べるのが一番確実かも。天気予報だけでなく気象関連の情報盛りだくさんだ。

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www.cwb.gov.tw

映画「父後7日(父の初七日)」(2010年)

以前に観たがYahoo!GYAO!で無料配信していたので、他のことをやりながら流してチラ見した。

台湾旅行で葬式をやっている前を通ることはあってもそれに関わることは稀なので、葬式の内容や裏側を知ることは難しい。これを観ると道教のしきたりに則った台湾の葬式に関わる習俗を見ることが出来る。「なるほどぉ〜」と感じることが多かった。

何も葬式に関係することばかりでない。中小地方都市で育った人たちの人間関係というか人生が描かれてもいる。さりげない会話の台詞の中に「そうだなぁ」と感じ入る言葉もあった。脚本を書いた人(共同執筆だが)はすごいなと思っていたら、第十二屆台北電影節最佳編劇、第四十七屆金馬獎最佳改編劇本を受賞していた。

誰もが思ったことはあるが、大きな声で言うこともないし記憶もしない、そういう人生のちょっとした隙間にこぼれ落ちたてしまったような言葉を登場人物にさりげなく喋らせて、観るものに強い共感を覚えさせる。

もちろん、劇中の会話は字幕で理解しているのだが、台湾語と中国語の違いをうまく利用されている感じがした。台湾語母語の一部として使う人たちの感情がストレートに伝わって来るようだ。

台湾という国は、日本が統治した時代に日本語を強制した多言語時代に引き続き、戦後は横滑り的に半ば居座った形の政権が中国語を強制する多言語時代へと、統治者の都合による多言語時代が続いている。個人的には人々が台湾語を話しているのには、それだけに何らかの感情を感じずにはいられない。

話の流れは葬儀までの7日間にドタバタするコメディ要素が基本だ。

物語が進むテンポは実際に人が亡くなった時に感じるそれと似ているような気がした。場所や習慣は違うが私自身の親が亡くなった時、葬式ってこんなにバタバタするものなのかと感じながらも、ふと襲う喪失感。そういうことを思い出させられた(昔のことで細かいことは忘れたけど、笑)。

登場人物は皆ユニークだ。ちょっと突拍子もないんじゃない?と思わせる部分が、こういう葬式だとかすると妙に儀礼的なところばかりが表立つ日本と比べて、台湾の特徴的なある部分を感じるような気もした。

脇役がいい味を出している映画だ。

道士の阿義役を演じた吳朋奉は、生きて行く悲哀と喜びを感じさせる言葉で物語の中に引き込んで行く。もちろん道教の儀式を説明しいる。第47屆金馬獎最佳男配角を獲っている。

阿義のパートナー役の孝女白琴役の張詩盈は第12屆台北電影獎で最佳女配角を受賞。彼女の役どころは、葬儀や社会の慣例の裏側を見せてくれたり、見た目とは必ずしも一致しないひたむきさで、葬式にまつわる物語に生き生きとこの世の側から色付けをしている。

この映画を観て、例えそれが声高に人生の成果を読み上げるような一生ではなかったとしても、それは価値ある人生であって、悪意や妙な企てを持たない生き方は周りの人々の心に残って行くものなのだなと感じさせてくれる。

不遜な言い方かもしれないが、台湾の葬式に行ってみたくなった。

父の初七日 [DVD]

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宮脇俊三著「台湾鉄路千公里」

 別に私は鉄ちゃんではないが、小さい頃から電車に乗るのが好きだった。

小学校高学年の頃には友だちと時刻表を舐め回すように見ながら、たまに週末の半日くらいを切符を握り締めながら電車に乗り、あたかも大冒険をしているように感じていた。

だからと言って、長じて鉄道マニアになることもなく、移動手段としての鉄道と付き合いながら年を取ってしまった。

頻繁に台湾に通いだす頃には、すでに台湾新幹線が走るようになっていた。鉄路は台湾を一周していた。

著者がこの本を書いた1980年頃、まだ鉄路は今のように台湾を一周していない。台東と枋寮(ファンリャオ)の間は鉄路がない。

花蓮には新駅と旧駅のふたつがあった時代。花蓮港と花蓮駅(旧駅)を結ぶ線がまだあった頃。今は海沿いの遊歩道脇の小さな休憩所にある「米崙」という看板だけが、昔ここに鉄道が走っていたことを人々の記憶に残そうとしている。

花蓮旧駅と台東の間はまだナローゲージだった。

今もそうだが、台湾の西側と東側は人口密度や地形の違いもあり、開発の速度が大きく違う。だからこそ風光明媚なところが残されているとも言えるのだが。

この本を読んでいてちょっと気が付いたのが駅名や地名などのルビ。それが中国語発音に準じて書いてあるということ。

昨今の書籍では、日本語漢字読みしているものがほとんどで、現地に行くとこれはもう別ものと思えてしまうし、時にはなかなか抜け出ることが出来ない混乱の深い淵へと落とされてしてしまう。そういう意味で、ルビが中国語発音に準じているとなんだかイメージがすーっと入って来るような気がして心地いい。

今は新幹線や特急列車を使いながら、限られた時間の中で台湾を一周出来る。車窓からここに書かれている昔の景色を今の景色と照らし合わせながら旅するのもいいものじゃないかと思う。

台湾鉄路千公里 (角川文庫 (6160))

台湾鉄路千公里 (角川文庫 (6160))

 
宮脇俊三 電子全集5 『台湾鉄路千公里/汽車旅は地球の果てへ』

宮脇俊三 電子全集5 『台湾鉄路千公里/汽車旅は地球の果てへ』

 

 

SIX SAMANA 19号「こじらせタイワン〜あなたを不安にさせる台湾」

長年アジア各地の ディープな話を書き続ける旅行作家であるクーロン黒沢氏編集によるこれまたディープなKindle雑誌。
最初にお断りしておくが、この手の話を受け付けない人もいるのは重々承知なので、そういう人はこの本をスルーした方がいい、笑。

「こじらせタイワン」はこの号の特集。他にいつもの連載もある。

本文中、特集の最初に断ってあるが、「シックスサマナらしさ最優先」「他の媒体と異なる視線から、どいつもまとめて『不安に陥れてやる』」とあるように、流行に乗った台湾を紹介する雑誌などではお目にかかれないスポットや話が書かれている。

この中にある記事の一部はロケットニュース24に転載されているものもある。
個人的な話だが、私は最初に台湾に行ったのが1992年で、その時は1ヶ月ほど滞在した。自分が若かったから今とは違うように見えたわけではなく、当時の台湾(とは言っても、その時は台北と日帰りで台中と花蓮にしか行っていないが)は、確実に前の時代の空気を色濃く残していたように思う。残念ながら台北駅は今と同じ新しいものに変わっていたが、総統府の前でカメラを出そうものなら警官が飛んで来たし、両替は路地裏の両替屋の方が率が良かったし、地下鉄もないし、もちろん台北101なんてなかった。そんな台湾がちょっと透けて見えるような話がここには書いてある。
昨今の台湾ブームのペラっとした話に飽きた人にはこんな台湾もあるのかと楽しめるかもしれない。

シックスサマナ 第19号 こじらせタイワン あなたを不安にさせる台湾

シックスサマナ 第19号 こじらせタイワン あなたを不安にさせる台湾

  • 作者: クーロン黒沢,チンシュイ清水,サボール,西山たけし
  • 出版社/メーカー: SIXSAMANA
  • 発売日: 2015/04/30
  • メディア: Kindle
 

 

台湾大好き編集部編「台湾行ったらこれ食べよう!」

別のKindle本を探している時に偶然見つけた本。
この本で目を引いたのが、目次の次にある「漢字で見るメニューのコツ」というもの。

知っている漢字、知らない漢字があるけど、これらの漢字を料理のバリエーション(調理方法、味付け、料理の状態、炭水化物系、などなど)という分類分けをして説明してあったのが興味深かった。その食べ物がどんなものかが一目瞭然なので、このような分類分けっていいなと思う。

「現地の人はこう食べる。」という説明があって分かりやすいかも。

「ドリンクスタンドの流儀」というオーダーの仕方を流れに沿って書いてあるのは親切だ。

「チャレンジしてみる?」の中に檳榔があるが、興味本位はいいけど、発がん性もあると言われるので個人的にはオススメしないな。1回くらいでガンになるわけじゃないけど。

写真も綺麗というか、おいしいのはもちろんだが、実際に行くお店はこんなに綺麗じゃないような気がする、笑。

台湾行ったらこれ食べよう!

台湾行ったらこれ食べよう!