歐吉桑、臺灣を行く

台湾について見たこと、聞いたこと

ドラマ「這裡發生愛(君につづく道)」(2008年)

再び、周渝民つながり。

彼と結婚した喻虹淵(リーン・ユー)が出会う前に同じドラマに出ていたのがこれ。

彼は主役のひとりだが、なかなか屈折した役どころ。彼はこういう役が多いかなぁ?個人的にはそこがまたフィットしていると思うけど。

2008年放映。台湾観光局のPRの一環として8000萬元を出資して制作されたドラマで、確かにいろんな観光スポットは出てくるし、食べ物や文化なども垣間見ることが出来る。

台湾アイドルグループの走りでもあるF4のメンバーが出ているが、言承旭は出ていない。F3?になっている、笑。

同級生3人の物語であるが、経済的に恵まれる者、暗い生い立ちを持つ者、親の死を機に人生が変わって屈折してしまった者、それぞれに過去を抱えながら高校を卒業して10年後再び人生が重なり合い、そこで人生を学んで行くようにも見える部分がある。ある種のビルドゥングスロマンと言えなくもない。

ドラマのメインストリームではないけれど、細かいところで職業に対する考え方とか、人の在り方、台湾社会が透けてみるような部分もあって細部も注意して観ていると面白い。

重要な役割を果たす家族のお母さん役で林美秀が出ている。この人が演じるキャラクターっていつも人間味が溢れて魅力的だ。いや、彼女の演技が素晴らしい。こういう賑やかな家庭ってあるんだろうなぁと。また、旦那に内緒で積立金全額突っ込んで株をやったところ、それが失敗するあたりはありがちかな話で現実味があるかと、笑。

その娘を演じている陳妍希は今では人気のスターになっているが、このドラマはデビュー1、2年目の頃で初々しい。この頃のちょっと頰っぺたがポッチャリした初々しさで「那些年,我們一起追的女孩(あの頃、君を追いかけた)」の役を演じて欲しかった気もする、笑。

台湾や香港のドラマや映画を観ていると、人生の何かに敗れたおっさんが若い人たちに向けてメッセージを送るようなシーンがあるが、このドラマでは曾志偉演じるタクシー会社の老闆がその役目を果たしている。

アミ族の歌手・Suming(舒米恩·魯碧)もちょい役で出ている。彼は時々ドラマや映画にちょこっと出て来る。この頃は痩せている、笑。

周渝民演じる許樂(葉子)だが、設定が孤児。台湾ドラマや映画を観ていると、孤児や片親の役柄が設定されていることが時々ある。これは台湾社会の反映なのかなと思ったりもするが、まだ調べていないのでそこらへんのことは確証がない。しかし、気になるくらいにそういう設定が多い気がする。

韓国ドラマでは出演料の高騰で予算削減の手段として、両親が死んでいたり、海外に住んでいるという設定がある時期から増えたという話は聞いたことがあるが、台湾はそういう理由じゃないような気がする。

現在、年内に全線復旧するはずだった阿里山鉄道は台風による被害で復旧せず、区間運転で山頂駅までは行かない。阿里山はもちろん、台北101の展望台は大陸観光客でごった返している。ドラマ撮影当時とは状況が変わっているものも多い。そうだ、台北101の年越しの花火は今年が最後らしい。

このドラマ、台湾旅行が盛んな中国大陸の動画サイトでも人気のドラマの枠に入っていてウェブ上で観ることが出来る。大陸の人たちにとって、ドラマ+台湾ガイドブックにもなっているんではないかと思う。

大陸の人たちの台湾への旅行が盛んとは言っても、今は総統選の前で渡航自粛で大陸観光客は減少している、この後、選挙の1ヶ月前からは渡航禁止となる予定。久々に大陸観光客が少ない台湾になる。ということは、日本に来る大陸観光客が増えるかなぁ?

日本語版と中国語版では中身がちょっと違うようだ。自分が持っているのは台北駅裏のお店で買った台湾版。AmazonでこのDVDを探していたら中古で安かった。

時代もあるかもしれないけど、台湾語で会話が中にはない。今だったら、ドラマの中で少しは台湾語で会話する部分とかあったかもしれないと思ったりする。

ドラマを観ながらちょっとだけ台湾気分を味わえるドラマかなぁ?

君につづく道 DVD-BOXI

君につづく道 DVD-BOXI

  • 出版社/メーカー: エスピーオー
  • 発売日: 2008/07/25
  • メディア: DVD